Textile-hempの最重要産地(黒竜江省青冈)を訪ねました(技術編番外おがら/Hurdの行方)

Textile-hempの最重要産地(黒竜江省青冈)を訪ねました(技術編番外おがら/Hurdの行方)

わたしたちは今春に「New age unleashes Hemp」をテーマに植物繊維(Textile-hemp)が新しい時代にふさわしい素材が績み出されてきたことを発信しました。

ブランドのリソースは出来る限りオープンにするのがweavearthのお約束です。実際的な技術的なポイントを実際の工程とともに紹介したいと思います(日本初公開)。

訪問時の詳細は、前編後編で。技術編は、レッティングドロウイングで。

ドロウイング(ヘンプから外側の繊維質を取り出す工程)では、中心部にある「おがら(日本名通称。英名:Hurd)」は、紡績(糸の加工)されずに分離され、別棟で貯蔵されています。

(写真上:倉庫内の様子)
(写真下:粉々になったおがら)

 

 

 この部分の用途は、とても興味深いです。
実際の現地では、この部分を圧縮することで、燃料用のペレットとして加工されているようです。技術的には「バイオコークス」と言われる植物由来の石炭に加工できることも報告されており、「農業栽培できるエネルギー源マテリアル」として注目されています。

(写真上:ペレットに加工された様子)

 またこれらの繊維用に取り出された後の「おがら/Hurd」は、木質成分ですのでセルロースファイバーとして加工され、いわゆるレーヨン糸になる可能性があります。すでに大手ヴィスコース紡績会社は、この原料に着目し開発へ動き出しています。

この部分を世界で現在最も活用され期待を集めているのが、石油由来原料の代替えとして建材へ加工されていく分野です。Co2削減を栽培時期から貢献するヘンプですが、建材に活用されることでも効能が期待されています。実際に、環境との共存をテーマに掲げているパリオリンピック2024でのインフラで多く利用されています。この地域で産出される「おがら/Hurd」も欧州へ一部輸出されるとのことでした。

 新しい多くの産業分野に、農産革命を起こす可能性を宿すIndustrial-Hemp(産業用大麻)。世界各地で開発が進んでいます。

(了)

 

 

 

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