Textile-hempの最重要産地(黒竜江省青冈)を訪ねました(前編)

Textile-hempの最重要産地(黒竜江省青冈)を訪ねました(前編)

(写真は広大な農地に置かれたレッティング中のヘンプ)

中国東北部にある最先端技術(農場と工場)

黒竜江省ハルビンは最低気温マイナス15度。郊外のヘンプ農場と最新設備の紡績工場を訪ねました。まず、この農場の規模に驚かされます。

その中で収穫後レッティング(麻植物は繊維の分離を促進するために収穫後に農地に放置されて雨露に約一カ月間晒しておく重要な工程)を施されていました。束ねられた繊維が畑の中に点在しているのが分かります。

 訪問した時はちょうど、レッティングが終わり、原料を次の段階「Drawing」の工場へ運び込む最初の日でした。訪問翌日からこの作業は始まるということです。たくさんの原料を摘んだ大型トラクターが列をなして道を走っていました。実はこのDrawingが最も現地で確認したかった作業です(技術編で言及します)。

この地域には古くから、Flax(リネンの原草)やCannabis Sativa(ヘンプの原草)の産地でした。ですが2010年代から、将来の産業育成のためにヘンプ農業への大規模投資が始まり、5年前に本格的な最新紡績が最新で最高のヘンプ糸を紡績を開始します。

その間、Cannabis Sativa種の品種改良が進んで、現在は第三世代となり、THC(マリファナ成分)の含有が0.3%未満となり、完全な産業用大麻(Industrial Hemp)を生産することになります。


(青岡の農業(種苗)研究所。ここで最新農産物開発を行っています)

THCがほぼ検出されない現在は、農薬の含有を注視しているとのこと。これは完全なオーガニックとして供給したい意向の表れでした。

工場は最新設備。原料の品質管理から徹底していました。糸にする前に品質を色を含めて段階別に分けています。

(世界最高品質のヘンプ糸が紡績されている現場です。)

私たちは麻素材のプロフェッショナルですので、紡績工場内部は実のところ、事前に設備内容を聞けば、想定内。しかし原草から繊維になる時に行われる農業セクターでの(言わば)下準備の工程が、想像できません。

この部分が、ヘンプ素材が現代によみがえった核心。今までの綿紡績による旧ヘンプ糸とを分かつ、最も重要な工程は明らか。いよいよ、その部分を明らかにしてもらったその時、大きな驚きがありました。


(後編はこちら

 

 

 

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