Textile-hempの最重要産地(黒竜江省青冈)を訪ねました(技術編:レッティング)

Textile-hempの最重要産地(黒竜江省青冈)を訪ねました(技術編:レッティング)

植物繊維の新時代のために

わたしたちは今春に「New age unleashes Hemp」をテーマに植物繊維(Textile-hemp)が新しい時代にふさわしい素材が績み出されてきたことを発信しました。

ブランドのリソースは出来る限りオープンにするのがweavearthのお約束です。実際的な技術的なポイントを実際の工程とともに紹介したいと思います(日本初公開)。以下専門的な内容になります。

訪問時の詳細は、前編後編で。

 

(TEXTILE EXCHANGE 2023 GLOWING HEMP FOR THE FUTUERより)

植物繊維(Textile-hemp)の構造は、花と葉を除く大部分、大きく外皮と中心芯に分けられます。外皮は糸に紡績が可能で、中心芯は資材用途になります(この資材については今回訪問で大きな注目すべきポイントがありました(次回技術編にまとめます)。

↑ この農場の状況が、収穫後こうなります ↓

レッティングから始まるTextile-Hemp

これは外皮と中心芯を分ける最初の工程はRetting(レッティング)と呼ばれます(これはFlax/Linenと同様です)。これは自然の力(多くは雨露)で繊維を分離しやすくするために約一カ月ほど収穫した畑で放置する工程です(日本でもお米を収穫した後に稲わらを干して乾かし、その後加工(わらじを作ったり)をし易くする、そんなイメージです)。

この工程は、「収穫した畑の状態」が品質に反映し(特に色目)、加えて天候次第なので毎年コンディションは異なります。この地域はFlax(Linen)の産地である北フランスを中心とした地域とは当然気候・風土・農業事情が異なり、11月中旬にこの工程を終えるまで進行します(欧州リネンおよびヘンプは9月頃には終えています)。

重要な工程なのですが、これも自然の恵み。わたしたちはそれを受け取り、最善を尽くすだけとなります。これは欧州、中国どこでも同じです。

次回はTextile-hempで最も重要な工程「ドロウイング(Drawing)」工場をご紹介します(12月20日頃公開予定)。

 

 

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