近年ヘンプ素材の回帰に重要だったのは、近代工業紡績が綿紡績システムを用いて績んでいたヘンプ素材を、本格的な梳毛紡績（リネン紡績）を前提に、「丁寧に繊維を剥いでいく」工程を導入できたからです。
これは、かつて私たちが小さなコミュニティで共同で行っていた方法でもあります。農作物は、食物だけではなく、衣料品をはじめ身近な繊維製品を生産する原料でもありました。
繊維を丁寧に剥いでいくことは、大変な重労働。繊維を取り出し、加工して糸にして、織物にすることは、少人数では間に合わないので、共同体が協業で作業していたであろうと想像が出来ます。
このヘンプ素材が、環境との共生を求められる私たちの新しい時代の要請と呼応するように、古来の輝きを復活させて蘇ること、大きな意味があると感じています。「新時代は回帰によって生み出され再生される」それを象徴する言葉として、New Age Hempとして伝えています。
（大）